今、噺館の外は、こんな感じ。
外の雪を見ながら、扇辰師匠演じる“鰍沢”の感動が甦る。
古典落語“鰍沢”は、お参りに出た江戸商人、帰り道に大雪に遭い、道に迷ってしまうところから噺がはじまる。
雪の中を進んでいくも、夜が近づく。偶然にも一軒家を発見し難を逃れたかに見えたが…。ドラマチックな展開に加え、雪の情景が浮かび上がる。
一面雪で覆われた真っ白な世界、凍える寒さ、静寂、孤立、恐怖…、そんな噺の世界に、噺館の大きな窓から見える雪の状況が相まって、臨場感が増し、今の季節ならではの忘れられない1席となった。

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